「ウォールストリート」 (そして「ソーシャルネットワーク」)

 前作「ウォール街」から23年ぶりの作品だという。試写会に当たった。

 なんだか、この映画、既視感、デジャビュな気がした。

 そうだ、「ソーシャルネットワーク」だ。

 金融とネットと、舞台は違うけど、ビジネスという意味では、同じくくり。そこでの、裏切りと愛憎と。


 ソーシャルネットワークは、テレビドラマ「ザ・ホワイトハウス」のアーロン・ソーキン脚本ということもあってか、心に響く言葉のたたみかけがシビれた。

 20大学でなくて2大陸、とか、雇われるのでなく価値を作ること、とか、パーティーを11時に終わらせるのか、とか。

 実在するfacebookに関する映画とされているが、85%の誇張と15%の偽装ということにしておこう。

 宇多丸が言っているよう*1に、もう一回観に行くと、より深く、この映画の作り込みを理解できるかもしれない。興味そそられるー。


 ウォールストリート。その中での、終盤戦の極みの ある動画 が ズーン と響いた。この 響き のマグニチュードは、ソーシャルネットワークのエンディングシーンよりも大きかった。

 ストーリー展開のある局面を、まるでテレビ番組のようなビジュアルで描くシーン割りを設けるのは、オリバー・ストーン監督の特徴なのだろうか。これには、好き嫌いの好みが出てくるかもしれない。


 ソーシャルネットワークにしても、ウォールストリートにしても、ある程度の業界・分野の知識と、特に経済の知識があるに越したことはない。そうでないと、完全に堪能できないかも。

 だからといって、そのための知識を欠いていてもエンターテイメントとして干渉できるのは、ソーシャルネットワークの方かな。