武器輸出三原則の対”同盟国”緩和など、ミサイル防衛に関する一連の「そこのけそこのけ」の動きは、以前の土木公共事業やIT公共事業のように問答無用に予算投下が正当化される、軍需産業公共事業の確立に向けた布石のように思える。

 ところで、いわゆるミサイル防衛において、迎撃に至るまでの手続きを閣議省略するなどして簡略化することの議論が日本で行われているが、アメリカの議会は、ミサイル防衛が現実に機能するか試験を実施する法律を廃案にするほど簡略化している。(What's New by Bob Park 3. June 18, 2004 MISSILE DEFENSE: SENATE REJECTS CALL FOR INDEPENDENT TESTING.) (Hot Wired Japan 総費用も不明、能力も不明のまま推進される「ミサイル防衛システム」)そういえば、レーザービームでミサイルを打ち落とそうという1980年代のスターウォーズ構想(SDI)と同じ滑稽さをここで見いだそうという雰囲気がないのは、不思議である。

 科学に基づいた判断ができないアメリカ病の症状は、その深刻が増しているようである。"pennsylvania evolution"で英文googleすれば、進化論から退却するアメリカの州公教育の議論が飛び交っている。こんな記事もある「創造説」の授業許可し議論噴出、米ウィスコンシン州