レシートアプリは現実化、家計簿アプリ連携は置き去りのままか?

 1年ほど前に宮城で行われたレシートアプリと家計簿アプリ連携の実証実験hottokei.hatenadiary.jp
このうち、レシートアプリは、実証実験で用いられていた名前の通りにスマートレシートとして正式にサービスが去年の10月1日に始まっていた。

 ところが、その実証実験時のパートナーシップを組んでいた家計簿アプリレシーピ!(大手印刷会社ベンチャー)は、レシートアプリとは手を切ってしまった模様。もったいない。スマートホンによる家計簿アプリの競合相手は、どんどん現れているのに。

 スマートホンによるクレジットカード決済を実現するアプリの動きにも注目したい。WORLD BREAKFAST ALLDAYやブルーボトルコーヒーで目にすることがWalletsは、店舗側のアプリ。これは、消費者への情報還元は展開されていない。
 ところが、同様の店舗向けアプリSmartPOSは、レシートメールという名前で、消費者に電子メールで情報還元をするサービスを始めている。惜しい。この情報還元は、機械可読で行わなければ。

 家計簿アプリ連携が置き去りにしている背景には、店舗側の思惑と、消費者側の思惑のすれ違いに起因する。

 店舗側は、スマートアプリにしてもレシートメールにしても、電子レシートを販売促進ツールの面しか見ていないのである。

 消費者にとって、お得な情報はうれしいかもしれないが、家計簿を記帳する消費者は、レシート情報を電子的に受け取りたいのである。

 Zaim(独立系、主に個人向け?)、マネーフォワード(独立系、会計分野全般に展開)、Dr.Wallet(独立系、レシート入力をオペレータ目視により代行、という正確・強力な支援体制)、楽天カード(言わずと知れた)は、電子レシートの動きを放っておく手はないだろう。

 紙レシート撮影なんていうばかげたことを、いつまでも利用者にやらせているんだい?

 ところで、家計簿ソフトの老舗は、どうなっているんだろう?

 てきぱき家計簿マムは、マムクラウドというサービスを開始しているが、てきぱき家計簿マムからのデータ移行は、準備中のままになっている。これでは、他の家計簿アプリの草刈り場になりかねない。

 マスターマネーは、パッケージソフトのままで、メジャーバージョンアップはもう久しくされていない。けれどもアップデータを先月も出していて、ユーザーサポートは保っているのがせめてもの救いか。

 そろそろ、家計簿ソフト業界の再編、ソフト・アプリ会社の間の合従連衡が起きても、おかしくはないだろう。