しかたなく平仮名で書く
東京都の租税教室Q&Aによると、外国貿易船舶が入港時に船舶の純トン数に応じて支払う「とん税」の由来と、それに当てる文字の解説が面白かった。
答え 外国貿易に従事する船舶が開港(外国貿易船の出入りできる港として関税法の規定により指定された港)に入港したときに、船舶の純トン数を課税標準として課されます。
税率は、とん税が1t当たり16円、特別とん税が1t当たり20円です。
とん税と特別とん税は、外国貿易のために外国と本邦との間を往来する船舶が港に入ったとき、港湾施設の利用その他一般的な便宜を受けることに対する応益負担的な税として設けられています。
特別とん税は、昭和32年外航船舶に対する固定資産税が軽減された際に、開港所在市町村に対し財源を譲与するため、とん税と合わせて徴収するよう新設されました。
質問 「とん税」という税金だけ、どうしてひらがななのですか。
答え とん税という税金は、日清戦争後の復興財源を集めるために設けられた税金(明治32年)で、外国の船が港に入った時に船のトン数に応じてかかります。
元は「噸税」と書いたんですが、「噸」という文字が使えなくなったため、しかたなく平仮名で書くことになりました。(税率は1トンにつき16円)