IKEA流照明計画

 IKEAアップフロア+読書 複合ライト 2,500円也 を買った。今日から、欧米流の間接照明生活ができるようになった。

 併せて天上灯(シーリングライト) ERBIUM 2,800円也 を買った。3つの電球を横に寝かせる配置になっているので、見た目は環状蛍光灯のように薄く、ごつくはない。

 欧米趣向の天上灯の特徴として、日本の天上灯と比べて、部屋の中を隈無く明るく照らすような照度の水準にはなっていない。寝室向けならちょうどよいか*1

 ところが、欧米趣向の天上灯のもう一つの特徴として、常夜灯(豆球)が、ない。結局、機能分化した多くの照明器具を多く部屋に置く生活様式に誘導されるようになる。居間で使うなら別にスポットライト・読書灯が、寝室で使うなら別にフットライトや床置き照明を用意しないとならない。

 すなわち、IKEAのような欧米インテリアによる照明の世界に踏み込もうとすると、モノが増えてしまうのだ。典型的な日本住宅の簡単な照明計画とはやや勝手が違う。こんな生活様式はもともとは好きではなかったはずだけど、程度問題に思えてきた。それくらい、間接照明が心地よい。

 ところで、IKEAの蛍光球は、表示によれば定格寿命10,000時間という長寿命仕様。この表示が信頼できるとすると、これは松下ナショナルでいうところの高級蛍光球パルックボールプレミアに相当(標準のパルックボールの定格寿命は6,000〜8,000時間)。

 そんな長寿命仕様のIKEAの蛍光球は、口金が標準の大きさのE26だけでなく、小ぶりな口金のE17も取りそろえている。パルックボールプレミアは、E26しか対応していない。

 IKEAの蛍光球の発光体の表面は、パルックボールとは異なり、少々ざらついている。この表面加工は、ゴムかビニールかでコーティングしているように思える。これに関する説明は見あたらなかったが、割れたガラスの飛散防止用になでもなっているのだろうか。この推測は、次回店頭で店員に聞いて確認すべき。

 値段は、パルックボールの量販店価格とそう変わらない。E17口金のプレミア仕様蛍光球が手に入れられるという意味で、IKEAの蛍光球は魅力的である。

 IKEAの蛍光球が日本市場の分析が甘いとすれば、色味に関する品揃えが蛍光灯色しかないこと。デイライト色や電球色があってもよいのはず。

 なお、家の場合、間接照明に蛍光灯色の蛍光球を使っているのだが、家の天上・壁に跳ね返る色は蛍光色のような白々しさ感はない。その意味で、間接照明では電球色の蛍光球を使う必要性はそう高くないかも。

 ところで、IKEAについては、組み立て式会計:イケア (IKEA) の不思議な企業構造イケア (IKEA) の企業構造について:追加コメントという二つに分かれた一連の文書があるようで。

(前者の文書)
因業な真似してやがると子孫の代にたたるぞ。…(中略)…とんでもない「財団」だな、この stichting ってやつは。「内部留保します」「企業の資金確保のために投資します」なんていう定款/寄付行為が認められるの??!! それで監督も情報公開もなし!!?? すげー。…(中略)…イケアがここまですさまじい税金逃れの仕組みを持っているとはしらなんだ。

と、ここまで読んでイケアに対して何やら変な義憤をたぎらせているそこのキミ!はやまったことをする前に、こっちを読んでおけ!(筆者注 後者文書へのリンク)イケアのやってるのは、たかだか税金回避であって、人倫にもとる悪行ではないからな!それはまちがえるなよ!

(後者の文書)
まったくきみたちは世話がやける:イケアの企業構造は、そんな人倫にもとる代物ではないのですよ

 イケアのグループである財団は、監督も受けず情報開示もないままに、ため込んだ利益をどうしているのか、よからぬ闇の世界に行ってはしないか、と、想像力をたくましくしてしまう。

 因業な真似してやがると子孫の代にたたるぞ、とする一方で、人倫にもとる悪行でない、では、どう理解してよいのか...

 一見扇情的な前者の文書と、それに対する追加説明となる後者の文書とをわざわざ別にして読ませるという誤解を招くような文書群を、素直な形にわかりやすく一本に書き改めるようにした方が、著者 山形浩生 氏にとっても、ネット上の読者にとっても精神衛生上よいのではないだろうか。

*1:しかも、ERBIUMは、蛍光灯色の蛍光球を使っていても、ERBIUMの「覆いガラス」を通すと、光線はやわらかな色味に変わってくれる。