日本のメディア芸術100選

 「一般の方を対象としたWebアンケート」と「専門家からの回答」で、

 一般の方延べ33,698名 + 専門家の方延べ186名

を均等ウエイトで集計した結果だという、日本のメディア芸術100選。

 今の時代らしく、Webアンケート。昔なら差詰めハガキ投票。この手のものは組織票が幅をきかす。結果は、見ての通り。

 組織票であれ、それはそれで時代を映す。*1

 興味を引かれたのは、メディア芸術100選のタイトルよりも、そのタイトルが属している時代分布。

回答状況グラフ 年代別

 なお、種類別にタイトル得票数をみると、アート部門 4,565票、エンターテインメント部門 45,337票、アニメーション部門 80,402票、マンガ部門 78,980票であり、全体の3分の4の票はアニメ+漫画に関するものとなっている。

 時代分布のグラフを見ると1980年代に属するタイトルがもっとも評価されている、ということになっている。

 これは、80年代のメディア芸術がもっともパワーがあった、2006年夏時点の日本の組織票が下した判断ということなのか。

 あるいは単に、80年代を評価しているのは、その時代にアニメ、漫画に没入する時代を過ごした現在年齢30代の層の厚さを指し示しているのか。これは、第2次ベビーブーマー層である。

*1:ま、公職の選挙だって、一定数が組織票であり、かなりの棄権もある。
選挙結果、議会勢力が、理論的、理想的に全国民をカバーした世論を表しているわけでない。