標本調査:写真の木目の細かさを例えにした説明の仕方

 本日の日経夕刊「今夜のテレビ・ラジオ」欄のコラム「データTV」(リサーチ評論家 藤平芳紀)は、統計調査における標本調査の概念について、標本の大きさという抽象的な数の概念を写真における粒子数という具体的な視覚に訴える例に置き換えて、標本調査における精度の説明を試みている。

 サンプルの取り方を写真の木目の細かさで表現するというこのアイディアは、統計教育教材の好例である。

 私も真似して作ってみることにした。GIMPを使って フィルタ > 歪み > 新聞印刷 > セルサイズ を調整してみる。

 上段は国会議事堂、下段は聖徳記念絵画館である。

 左から、写真の原版。それをセルサイズを荒くしていくと、二つの建築物の間の区別が付かなくなる。

 藤平メタファーをもう一歩進めた作例が、下のものである。

 サンプルの取り方に偏りが生じて肝心なところが歪んでしまうと、対象物がいったい何なのかよくわからなくなってしまい、標本調査の意味がなくなってしまう、という表現を意図しているのだが、どうだろうか。