人口、自然減は1-4月のこと、5-6月は自然増に

 マスコミが騒いだ、日本人口減の可能性の情報源は、厚生労働省人口動態統計速報(平成17年6月分)

 これページの出生数と、死亡数の二つのグラフを見比べると、1月から4月までは出生数を死亡数が上回っていたのは、5月以降は出生数が死亡数を上回っている。もっとも、報道によれば、上半期でこのようになったのは初めてというが。

 厳密には、日本の人口は、出生数と死亡数の差、すなわち、自然増減と、国内外との人口流入の差、すなわち社会増減の、二つの要素がある。厚労省人口動態統計に法務省出入国管理統計などを組み合わせて、総務省統計局による毎月の人口推計がはじき出されている。

 人口減は政府の予想よりも2年早い、というマスコミもいるが、これは国立社会・保障人口問題研究所による2000年国勢調査に基づく将来人口推計のうち、中位推計のものであり、人口ピークを2006年としているもの。低位推計では、2004年をピークとしている。

 なお、年金財政再計算は、中位推計に基づいて行われている。

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