モニター調査と標本調査の区別ができない新聞記事

日経の今日付け朝刊から

 国家公務員、国民の85%が不信感・人事院調査
 人事院が22日発表したアンケート調査によると…調査は1―2月、500人を対象に実施、約96%が回答した。

 これは、情報源の人事院をたどると

平成16年度第3回「国家公務員に関するモニター」アンケート調査結果
  広く国民の中から定期的にご意見をお伺いするモニターを募集し、アンケート調査を実施しています。

とある。

 モニターとは、言わずもがなであるが、公務員に対して意見を言いたい人々が申し出るものであり、無作為抽出により標本が選ばれているわけではない。

 モニター調査の結果でも一定の意義はあることは認めるが、調査の背景情報として一般の無作為抽出とモニター調査とは区別して報道がなされなければらないが、日経ではそれが書かれていなかった。これは、二つの調査の質の区別がわからない記者の不勉強なのか、作為なのか。前者であれば新聞社の記事審査体制も合わせて問われるべきだし、後者であればなおのこと問題である。