"アンケート"って、なに?
テレビ東京の「ワールドビジネスサテライト」(WBS)(2月26日)で、携帯電話によるインターネット投票を受け付ける WBS CALL という仕掛けを視聴者に説明する際、最後になってアナウンサーはこう付け加えた。
これは、アンケートであり、世論調査ではありません。
ここで言っている"アンケート"って、なに?"世論調査"って、なに?
要は、WBS CALLは発言したい人だけが投票するので、この集計結果は世論の縮図である保証はない、偏りがありえます、ということになるのである。
ところで、WBSのウェブページには、WEB CALLのコーナーもあり、そこではこの仕掛けを
WBS CALLとは視聴者のみなさまが携帯電話を通じて番組に参加して頂く仕組みです。
テレビを見ながらリモコン感覚で携帯電話をお使い下さい!
としか説明をしていない。
ある CM の中でのセリフでも、アンケートという言葉が出てくる。
テレビを見ている夫婦の前に出てくる画面で、「夫に内緒でランチに行っている YES/NO」、「妻に残業と言って実は飲みに出ている YES/NO」 という問いが出てくる。その画面は、続けて YES の回答が過半数と示されるのを見て、片方が ムッ とするのに、もう片方がこう解説して相手をなだめるのである。曰く、
これ、アンケートだから。
このCMには、落ちがある。
CMの主は、保管振替機構(ほふり)であり、株式の売買を行う投資家に対して、ほふりが営む制度への参加を呼びかけるという趣旨になっている(具体的には口座簿による株券等の口座振替処理により、売買した株券等の受渡しが、券面そのもののを授受不要にするもの)。
このCMの最後の画面では「ほふりの制度に参加している YES/NO」という問いにYESの回答が過半数と示されるやいなや、この夫婦は株持ちなのか、とたんに慌てだす(ほふりで振り替えなきゃ、と言わせたいのである)。
はたして、この夫婦は、それまでの自分らの言行と矛盾している。なぜなら、「ほふりの制度に参加している YES/NO」までもが、アンケート、なのである → 所有者別保管振替制度の利用状況等に関する名義書換代理人へのアンケート集計結果