Huawei

 中国深圳市の通信機器メーカー 華為技術簡体字: 华为技术) Huawei Technologies Co., Ltd.が市場から排除されていっていることについて、微妙な居心地の悪さを覚える。

 Huaweiのデバイスにおけるスパイウェアのことが指摘されているが、国連決議なしに2003年の対イラン戦争開戦をした米国が理由に挙げた大量破壊兵器の存在は虚偽であったことを想起する。

 「ファーウェイ製品で「リスクが著しく高まっている」--英報告書」(SEAN KEANE, 翻訳校正: 緒方亮 吉武稔夫)には、

 現地時間3月28日に公開されたファーウェイサイバーセキュリティ評価センター(HCSEC)監視委員会のレポートによると、ファーウェイのソフトウェア開発に対するアプローチによって、「英国の通信事業者へのリスクが著しく高まっている」という。

 HCSEC監視委員会はまた、2018年のレポートで同委員会が指摘したセキュリティ問題に対するファーウェイの対処が「実質的には進んでおらず」「今後の製品を適切にリスク管理するのは難しいだろう」としている。

とあるが、そこで挙げられているのは、セキュリティホール。その脆弱性が意図を持って設けられたものなのかどうかは分からない。一方で、認知されたセキュリティホールの穴埋めをどれだけ迅速に潰されているのか、を知ることも分からない。だから、微妙。



 Huawei 通信機器の問題を、米国と中国の間の貿易と捉えるのは古典的な貿易概念。

 企画・設計・製造・組立や、原材料調達、営業やアフターセールスサービスといった、付加価値の発生の連鎖(Global Value Chain GVC)で捉えるを発想が付加価値貿易(Trade in Value Added; TiVA)で捉えると、風景は変わってくる。

 付加価値貿易統計が使い物になるのなら、Huawei 通信機器の禁輸問題が日本の経済に与える影響を定量的に評価できるようになるが、実際には、まだ実験的なものであり(http://oe.cd/tiva)、多くのことは言えない。

 このようなことは、統計以前に、企業財務の時点で対応が貧弱であることを23日の日経が報じている。

現場任せ 後手の関税対策
欧米は本社に300人、日本は10人以下 米中対立で弱点露呈

米中の関税を巡る対立が激しくなり、中国から米国に輸入されるほぼすべての貿易品に制裁関税が課せられる恐れが出てきた。多くの日本企業がサプライチェーンの見直しを迫られている。だが欧米や韓国の企業と比べて日本企業は、関税に通じた人材が不足している。本社に「司令塔」を欠いたままでは対策が後手に回る可能性がある。

(中略)

日々の関税業務は現場任せだ。担い手は(1)製品を扱う各営業(2)物流・調達(3)法務(4)財務――といった部門の担当者が本業の合間に通関や関税支払いの作業をしている。実務は委託先に任せるケースも多く、人が育ちにくい。本社と海外子会社との連携も乏しい。

(中略)

一方、欧米企業は税をコストととらえ、厳格に管理する。「関税スタッフが300人以上という例もたくさんある」(千田氏)。大手会計事務所アーンスト・アンド・ヤング(EY)のマイケル・ライトマン氏によると、米自動車、化学大手は本社に弁護士や会計士の資格を持つ関税担当ディレクターを置き、世界の拠点を網羅して最適な関税戦略を執行する。

(中略)

関税のコスト削減は「すぐに着手できる」(EY税理士法人の大平洋一パートナー)。例えば米国に輸入した車を他の国に再輸出すると、いったん払った関税が還付される「ドローバック」という制度や、輸入した物品と特許使用料など費用を分けて請求し、関税対象の物品の評価額を下げる手法などだ。

ルールと使い方が明確な自由貿易協定(FTA)など貿易関連協定の関税優遇策も十分活用されているとは言いがたい。「日本が結んだFTAの利用率は大企業、中小企業を平均して45%にとどまる」(デロイトトーマツコンサルティングの羽生田慶介執行役員

ホンダや武田薬品工業は、かつて本社と海外子会社の間の取引に課税する移転価格税制を巡り、課税取り消しを求めて争ったことがある。関税は巨額の税務訴訟と比べて地味かもしれないが、積み重なれば影響は大きい。米中対立が長期化する経済環境が続くという前提に立つならば、日本企業も場当たり的でない長期の視点の税務戦略に目覚める必要がある。

編集委員 渋谷高弘)



 Huaweiの日本語表記は、ファーウェイ。ファーウェイがファで書き始められている。

 Huaweiの発音・読みを、日本語のカタカナ、ファーウェイで記憶してしまっていると、そのファに引きずられてしまって、Hではなく、Fを連想してしまい、上くちびるを下くちびるにかぶせて発音してしまう。

 その結果、Far way, Far awayを連想してしまい、元の Huawei からかけ離れてしまうものになる。