政府広報の腰抜けグラフ - エビデンスから目をそらすな

 今日の新聞の一面広告の政府広報「すべての国民の皆さまへ -社会保障と税の一体改革-」*1

 野田佳彦総理と、聞き手役の女性(小島慶子)の対談形式で、消費税増税の必要性を説く。

 日本の年金制度は、高齢者が受け取る年金をその時の現役世代が負担するという賦課式が基本である。

 野田総理は、どのくらいの数を高齢者をどのくらいの数の現役世代が支えるのか、という関係を、

胴上げの時代から、
肩車の時代へ

と表現し、なるほど、うまいな、と思ってしまった。

 で、さて、そのように言い表される有様のデータはどうなっているのだろう。

 それを見て、腰砕けになった。

 政府広報は、総理の言葉を、理解しずらく、また、歪曲して表している。

1970年2010年2030年2050年
[65歳以上人口:その他の世代人口]1:132:83:74:6

  1. わざと、「胴上げ」・「肩車」を目立たないように、小さな文字の数比で表している。
  2. わざと、数比を分かりづらくしている。
  3. わざと、65歳以上人口を支える人口を水ぶくれさせている。就労年齢に満たない子どもの人口は控除すべき。

 「水ぶくれ」させていないのは、厚生労働省の年金サイトにある]([http://www.mhlw.go.jp/topics/bukyoku/nenkin/nenkin/seido-h23-point.html:title])">*2

1970年2009年2030年2055年
[65歳以上人口:20歳以上65歳未満人口]1:8.51:3.61:1.71:1.2

 そして、このような数比を、目で見たままのイラストでわかりやすく表現できるはずである。

 例えば、年金クラブ*3など。

 このような意義を伝えるイラストを、全面広告右下の意味のないスナップ写真の代わりに掲載すべきであった。

 どうして[政府広報|内閣官房]の役人は、グラフを腰抜けにして、ふぬけたレイアウトの広報を作るのだろうか。

 このような作為が、Evidence based policy making、科学的な政策立案 を おざなりにさせるのである。