乳がん罹患率のグラフいぢり*1

 AC公共広告機構 支援キャンペーン「乳がん意識を高めてください。」そこで出てくるグラフ。

30歳をすぎると、乳がんにかかる人が増えてきます。
「乳がん意識を高めてください。」のグラフ

 この元データは、

国立がんセンターがん対策情報センター > 集計表のダウンロード
2. 罹患データ 地域がん登録全国推計によるがん罹患データ(1975年〜2001年)

という、国立がんセンターのデータから乳がん罹患率である。

 しかし、ここから、必要となる数字を読み取るには、ICD-10(国際疾病分類第10版)の部位コードC50 D05(乳房)について解読する必要があり、少々面倒。

 むしろ、この原データを絵解きしてくれる以下を見る方がわかりやすい。

がんの統計2007年」(財団法人 がん研究振興財団)

 「図表編16 年齢階級別がん罹患率推移(1980年、2001年) (12)乳ガン(女性)」(35ページ)

 「資料編 5 部位別年齢階級別がん罹患率(2001年) 部位 乳房、性別 女」(73〜74ページ)

 この「がんの統計」では、「年齢階級別がん罹患率推移」について、胃や肺、肝臓など部位別に整理されている。

 女性にとって、乳がんは、他のがんに比べて確かに罹患率は比較的若年層から立ち上がる。これが、冒頭に紹介した公共広告の根拠となっている。

 さて、ここでACのグラフをいじってみよう。以下はいずれも同一のグラフであるが、縦軸の取り方を変化させている。