データは、その成り立ちとともに理解してこそ。
テレビ東京系の経済ニュース番組ワールドビジネスサテライト。「DATAな現場」(データな現場)というコーナーは、データの出所の紹介の仕方が、いま一歩、足りない。
29日(土)放送の同コーナーは、こんなフィリップから始まった。
1日に動く回数 平日2.31、休日1.85 国土交通省
これだけでは何もわからない。
自分で情報源(ソース)を探してみて、やっと、意味がわかる。
このデータは、全国都市交通特性調査。全国都市パーソントリップ調査はその前身。
情報源は、PDFではなく、Adobeのmacromedia flashpaperフォーマット。これによれば、調査対象は、全国の62都市、60町村から、住民基本台帳を基に、それぞれ、500世帯の5才以上、50世帯の5歳以上を抽出した、という。
都市部は訪問調査、町村部は郵送調査により行い(ネット調査ではないのである)、合わせて3万を超える世帯からの回答に基づくもの。
また、「動く」とは、
人がある目的をもってある地点からある地点へ移動した単位をトリップといい、目的がかわるごとにトリップもかわります。1回の移動でいくつかの交通手段を乗り換えても1トリップと数えます。目的がかわると2番目のトリップとなります。
番組は、「動く」回数が前回調査から減っているということを指摘し、買い物行動が、出かけるものからネットショッピングにシフトしていることを指摘。
そこで次に出てきたデータが、
消費者向け電子商取引 4兆3,910億円
これは、経済産業省の5月11日付「平成18年度電子商取引に関する市場調査」について。発表資料のPDFファイル、26ページもの、を見れば、推計方法について説明されている。
次に出てきたデータは、… (以下、続く)
データが紹介されるとき、データの成り立ちとともに理解することで、統計として考える足場ができる。